小関ゼミ 非営利マネジメント/マーケティングの世界へようこそ
 

2014年 ゼミ合宿

★合宿計画

☆報告 第1日

★報告 第2日

★報告 第3日

今回は宮城県石巻市にあるNPOを訪問し、お話をうかがってきました。
多くの方に、たいへんお世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

学生自身が直接、訪問先と連絡をとり、訪問の了解を得て日程を調整し、質問項目を事前に送るなど、訪問の準備を行いました。終了後は、訪問先団体の紹介文と、感想文を書いて、訪問先の方にお送りしました。下記の紹介文と感想文は、訪問先の方に事前に内容を確認していただいた上でウェブ上に掲載しました。
合宿係としてツアーの手配をした学生は、料金の徴収や会計など、いろいろとたいへんな作業を引き受けてくれました。みなさんありがとう。

にぎやかで楽しい3日間となりました。皆さんお疲れさま。
以下の文章は、学生による簡単な報告と感想文です。 (小関)


★合宿の流れ


日時:2014年9月10日〜12日 (2泊3日)
行き先:宮城県石巻市仙台市
参加者:教員(小関)、3年生11名(計12名)

●訪問先
(1)菊地旅館
(2)特定非営利活動法人石巻復興支援ネットワーク「やっぺす」
(3)石巻立町復興ふれあい商店街

1日目は、13時頃到着し、市役所の復興課を訪問する予定でしたが、先方の都合によりキャンセルとなってしまいました。そのため、予定がなくなってしまい、仙台で牛タンを食べ石巻の町を散策しました。夕食の際に旅館の方に震災当時の様子や今までの復興の道のりについてお話を伺いました。
2日目は、NPO法人やっぺすさんの経営する石巻駅前にあるカフェ「バタフライ」にてやっぺす代表者である兼子さんに石巻で活動するNPOについてのお話を伺いました。午後には商工会議所の運営する復興商店街を訪問し、その運営の仕方や震災当時から現在までの道のりについてお話を聞くことができました。夕方からは、NPO法人K2さん開催の元、地元の方との交流会の意味を含めバーベキューを計画していましたが、生憎の大雨のために中止となってしまいました。夕食は駅前の居酒屋さん「わきあいあい」でご飯を頂きました。石巻らしいメニューもあり、クジラのお肉を初めて食べる人もいました。宿にもどり、飲み会を開きました。
3日目は、明け方から地元の漁師さんにカキ漁へ連れて行ってもらう予定でしたが、二日目の大雨により中止となってしまいました。大雨により、駅前では腰のあたりまで水が浸水してしまっていた箇所もあり、水かきをする店舗なども見受けられました。予定がなくなってしまったため、宿の近くにある「日和山」という小さな山を登りにいきました。この山は津波の際に石巻の方々が避難した高台となっていたそうで、山の上から石巻を見渡すと、津波の被害が大きかった地域と山があったために被害が比較的少なかった地域の差を見て取ることが出来ました。
天候などにより予定していたスケジュールとは大きく異なってしまいましたが、ゼミ生との親睦も深められ、とても充実していた3日間となりました。

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☆報告 第1日


1日の流れ


9:30東京駅「銀の鈴」集合
10:00 東京駅発 東北新幹線やまびこ
12:04 仙台駅着
12:17 仙台駅発 バス仙台石巻臨時便
13:35 石巻着
14:00 旅館にチェックイン
15:00 石巻市役所 復興政策部 復興政策課訪問、インタビュー(⇒キャンセル)
18:00 菊池旅館にて、インタビュー 泊

菊地旅館にてインタビュー

今回の2泊3日のゼミ合宿では、石巻市の「菊池旅館」さんに宿泊させていただきました。震災後にリニューアルした宿はとても綺麗で、おいしい食事と地酒を堪能しました。また、ご主人から事前に送付した質問状への回答もいただきました。

〈質問と回答〉
・震災後の従業員はどのように確保したのか?
震災当初は、従業員が確保できなかったが途中からボランティアが来て2011年8月まで手伝ってもらった。2011年10月にようやく1人の従業員が確保できた。

・菊池旅館が80年続いている秘訣は?
ご主人は、仕事の関係で北海道や東京にいたが、25歳の時に地元に帰り宿を継ぐことになった。

当時は右も左もわからない状態で、多くのお客さん(薬品関係の方が多い)にアドバイスをもらいながら今日まで続いている。具体的には、洋式便所や宿の床がカーペットであることや夕食の刺身の量などに、お客さんの意見が取り入れられている。

・震災前後の客層の変化は?
観光客よりは仕事関係の方が多い。私たちが宿泊している間も工事関係の方と思われる方々が宿泊されていました。

・震災後いつから営業再開したのか?
営業再開したのは、震災から1年6か月たってから。

・営業再開にあたり国からの支援はあったのか?
被災した営業所に対して3/4の復旧費用を補助するグループ補助金があった(営業再開することが条件)

・復旧資金はどうしたのか?
加入していた地震保険によって、半分程度は賄えたがそれでも足りなかったため、銀行から500万・市から300万を借り、13年後から7年かけて年間50万円ずつ返済することになっている。

・原発についての意見
最初は気にしていなかったが、女川原発が近いことを考えると心配になった。

・今一番必要なことは?
今のところないが、強いて言えばコンビニ。震災によって近所のコンビニがなくなってしまったため。

・高台に建て直すことは考えたか?
全く考えなかった。3メートルの堤防は景観が悪くなるのでいやだった。

〈その他、ご主人より〉
震災時は3メートルの津波が押し寄せてきて、天井近くまで浸水した。しかし、近くに山があったおかげで旅館の地域は3メートルで済んだ。他の地域ではさらに高い津波が来て、亡くなった方も多い。
ボランティア(主に宗教系や共産党)や自衛隊など、復興にあたり石巻に来てくれた人に本当に助けられた。震災から4日後にはボランティアの人が、家財道具を運ぶのを手伝ってくれた。
近所では泥棒が2回ほどあったり、死体から財布を抜き取ったり、自販機を壊す人など、当時はどさくさ紛れに心無い行動をする人もいた。
ご主人は、公民館で寝泊まりしている時に一過性の脳梗塞になってしまった(原因はストレス)。

短い時間でしたが、質問への回答以外にも当時のエピソードなど様々な話を聞かせていただき、とても勉強になりました。貴重なお話、ありがとうございました。

 

1日目昼食 牛タン

本日9月10日は、年に一度の牛タンの日!!!!!
ということで、さっそくついた私たちは、牛タンの名店であるお店「喜助」に行ってきました。
普段は1500円程度する牛タン定食が900円程度で食べられたし、しかもご飯ととろろのおかわりが一杯無料で、とてもお得でした!
味はもちろん、美味でした!!


1日目夜 飲み会

菊池旅館でおいしいごはん、貴重なお話を頂いた後、ゼミ合宿といえばこれ!
先生も含め、部屋で飲み会をしました。中でも、トランプはかなり白熱しました。先生はやはり素直なので、ババ抜きでババを引いた時、すぐにばれてしまっていました・・・笑

その後、みんなは疲れていたせいか、すぐに床についたのです・・・が吹き付ける雨風の音にビックリ!なかなか深い眠りにつくことができませんでした・・・

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★報告 第2日


1日の流れ


9:00 特定非営利活動法人石巻復興支援ネットワーク「やっぺす」訪問、インタビュー
13:00 石巻立町復興ふれあい商店街訪問、インタビュー
夕方 地元住民との交流会(バーベキュー)(⇒キャンセル
菊池旅館にて 泊

特定非営利活動法人石巻復興支援ネットワーク「やっぺす」訪問



2日目の午前中に特定非営利組織石巻復興支援ネットワーク「やっぺす」の代表、兼子佳恵さんにお話を伺ってきました。前日の夜から朝にかけて大雨が降り、会えるかどうか不安だったのですが、無事会うことができました。場所はやっぺすが支援しているCafe betterflyです。ここでは子育てを頑張る女性の支援をしています。
兼子さんからは時間をかけて丁寧にお話していただきました。
 やっぺす、というのは一緒にやろう、という意味の方言です。震災後、「頑張れ」という言葉がたくさんかけられましたが、実際現地の人は十分に頑張っていたので、決して頑張る、という言葉は使わないようにしていました。震災後、やっぺすの活動を見て住民の人も「自分に何かできるか」というのを考えるようになっていきました。
 時折涙を浮かべながらお話ししてくださり、そしてとにかく今を一所懸命に活動している兼子さんの姿、また、カフェで働いている方々の笑顔がとても印象に残っています。カフェでは美味しいケーキ、ドリンク、パンを頂きました。また、兼子さんが気さくな方だったため、お話していただいた後もカフェにあったマスコット人形やエプロンを貸していただき、とてもすてきな時間を過ごすこともできました。
 わたしたちにできることのひとつはやっぺすの活動を広めることだと思います。今回の出会いを大切に、やれることを見つけていきたいです。


  

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石巻立町復興ふれあい商店街訪問


合宿2日目の9月11日(木)、石巻立町復興ふれあい商店街会議室にて、石巻商工会議所指導第一課課長佐藤洋一様より石巻市、及び石巻立町復興ふれあい商店街についてお話を伺い、事前に送付した質問への回答を頂いた。

〈商店街の概要〉
中小企業基盤整備機構により、仮説店舗の整備(石巻立町復興ふれあい商店街の場合、以前まで駐車場として利用されていた場所に建設)が行われ、石巻市と石巻商工会議所によって店舗の貸与や募集が行われるシステムとなっている。

〈質問の回答〉
・どのような制度で運営していますか?
 震災により被災を受けた店舗向けに2年間限定で仮説商店街を整備し、無償で貸与するという制度。石巻立町復興ふれあい商店街の場合、中小企業基盤整備機構が整備し、石巻市と石巻商工会議所が店舗の貸与を担当している。


・店舗がふれあい商店街に加盟するにあたり、どのような基準がありますか?
 被災事業者対象のため、大規模半壊以上の羅災・被災認定がある事業者であれば入居資格はあるが、風俗営業店は認められない。抽選は、21区画への入店と区画内の場所決めの2回行われ、入居店舗と場所を決める。

・ふれあい商店街はもともと運営されていた商店街をもとに設立されましたか?
 震災後に新設した商店街で、あえて津波によって水没したエリアにおける設立にこだわった。

・災害に対する危機管理対策はありますか?
 津波と火災それぞれを想定した避難通路を定め、年に2回避難訓練を実施。

・石巻立町復興ふれあい商店街を設立したきっかけは?
  被災した事業者の早期復興のため。

・震災前後で顧客の変化はありましたか?

  

2日目夜 飲み会

ふれあい商店街の代表の方に教えていただいた駅前の穴場の居酒屋「わきあいあいあい」に行ってきました。そこで、とても珍しい鯨の竜田揚げやお刺身などを頂きました。普段食べなれていないもので学生たち、そして先生もテンションが上がっていました。みんなお酒もすすみ、とても「わきあいあいあい」とした飲み会になりました(笑)




☆報告 第3日


1日の流れ


9:00 石巻港にて、ボランティア体験(⇒キャンセル)
10:00 日和山に登って見学
14:10 石巻発 バス仙台石巻線
15:25 仙台駅着
15:44 仙台駅発 新幹線やまびこ
17:48 東京駅着、解散

日和山

前日までの大雨により、早朝から行う予定だったカキ漁のお手伝いがつぶれてしまい、急遽、菊池旅館の近くにある日和山へといってきました。そこでの景色は当時テレビで見たものよりも、自分たちの目にしっかりと染みてきました。この山は、震災の当日町全体を津波から守ってくれたそうです。普段、たかが山としか思っていなかったのに、こういう時、とても重要であることが発見できました。
そして、実際目の当たりにして、みんなそれぞれいろいろなことを思ったでしょう。最後の最後で、とてもいい経験ができました。






【連絡先】  小関隆志(こせき・たかし)研究室

〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1
 明治大学 経営学部
TEL/FAX 03-3296-2085(研究室直通)
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